2024年10月15日
今回はうつ病の初期症状3つについてお話します。 最近メンタルの調子がおかしいな、と思うことはだれでもあると思います。 この動画をみると、その症状がうつ病のレベルかどうかわかると思いますので、是非最後まで観てください。
症状
一つ目は気分の落ち込みです。 2週間以上、気分の落ち込みや絶望的な気分を感じたら、病気かどうか疑っていいと思います。(抑うつ気分) それによって日常的な生活では、前ほど趣味を楽しめなくなったり、興味がなくなってしまいます。好きだったゲームをしなくなったり、運動習慣もなくなったり、休みの日は家を出ずにぐったりしていることが多くなります(興味・関心の減退、活動性の低下) 二つ目は身体的な症状です。 疲れやすくなったり、寝ても疲れが取れなくなります。健康な状態だと朝起きると体力が回復してますよね。うつ症状で疲れがたまると ベッドからでるだけで充電が0になってしまうような状態になります。ある程度うつが進むと、会社に行きたくても、とてもいけないような状態になってしまいます(易疲労感) また、睡眠のトラブルもあげられます。寝付けない、途中で目が覚める、寝過ぎてしまうということがあります。不眠は疲れやすさもさらに悪化してしまうので、 全てが悪循環に陥ってしまうような状況と なります(入眠困難、中途覚醒、過眠)。
次に、食欲の変化が挙げられます。食欲が湧かず体重が徐々に低下していく人がおおいです。また、ストレス解消のために食べ過ぎてしまったり、吐いてしまうこともあります。 摂食障害として相談さたところ、重度のうつ病だったりすることもあり、食事とうつ病はとても関係があります(食思不振、過食) また、自律神経症状に関連したもみられます。胃痛、手の震え、冷や汗、耳鳴り、動悸など、自分ではうつとは思っていなくても体の症状がでることがあります。 始めに内科を受診すると、はっきりとした原因が分からず、精神科を紹介されることも良くあります(自律神経症状)
三つめは思考や行動の変化です。 「自分は価値がない」「自分は周りに迷惑をかけている」と自分を責めた気持ちになってしまいます。もともとうつ病になりやすい性格の人の傾向としてメランコリー親和型というのがありまして、完璧主義で周囲に助けを求めるのが苦手な人が多いと言われています。そのように理想の自分と、うまくいっていない現実を比較してしまい、「価値がない」と思ってしまう傾向にあります(自尊心の低下、自責感)。 また、頭が働かなくなったり、集中力がさがったりします。仕事中ぼーっとしてしまったり、考えることが難しくなります。こころここにあらずのように、表情も変化が乏しくなります。(思考制止、注意維持困難) そして、死について頭をよぎることがあります。いままで死について他人事だったという人が、「このまま生きていても仕方がないな」と漠然と思ってしまうことがあります(希死念慮)
適応障害との違い
ここで、以前紹介した適応障害と何が違うのか、という疑問がわく方もいるかもしれません。 適応障害は、環境の変化に伴う心や体の障害になります。なので、明らかな原因があり、結果としての症状なんですね。 うつ病に関しては、特に原因、理由がなくても、先ほど述べた症状があれば診断が下りることになります。 ただ実際の治療に関しては、これら二つの病気の違いはそれほど気にする必要がないと思います。 これらの診断というのは、診断書を作成したり、紙の手続き上で必要ということもあり、基本的には患者さんの病状に応じて 休職する必要もあるし、抗うつ薬を使う必要を判断するということが肝心です。 正直なところ、必要な薬を処方するためにある程度病名がいくつか同時についていることも現在の医療現場ではおこりえますので、 病名にとらわれることなく患者さんの病態をしっかり確認し、治療を提案することが大事だと思います。
まとめ
本日はうつ症状の初期症状を説明いたしました。 もし当てはまることがあり心配でしたら、一度精神科にご相談下さい。
これらの内容は当院のYoutubeをまとめたものになります。
ご興味がございましたら、動画でもご覧ください。
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【院長 副島正紀】 精神科専門医 精神科指導医 精神保健指定医 認知症診療医 –X