適応障害を専門医が解説します|シモキタよあけ心療内科|下北沢のメンタルクリニック・心療内科・精神科

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適応障害を専門医が解説します

適応障害を専門医が解説します|シモキタよあけ心療内科|下北沢のメンタルクリニック・心療内科・精神科

2024年10月04日

適応障害とは 適応障害は、環境の変化に伴って、ストレスを原因に心や体に支障をきたす病気です。 「変化」ということが大事で、新社会人の就職、転職、新しい上司、進学、結婚など、新生活をきっかけとするものです。 新生活のストレスは適度であればハリがあるものですが、あまりに無理を続けると次第に燃え尽きてしまいます。

どういう症状?

抑うつ気分:気持ちが沈み、物事を楽しめなくなります。朝はつらい気分になります。

不安感:ストレスの原因(職場、人間関係など)への不安、緊張がみられます。 易怒性:自然とイライラしやすく、余裕がなくなります。

食欲:食欲がなくなったり、逆に食べ過ぎたりします。 睡眠:寝つきが悪く、途中で何度も目が覚めたりします。逆に寝すぎたりもします。 易疲労感:疲れやすく、体がだるくなります。

自律神経症状:冷や汗、動悸、耳鳴り、吐き気、手の震え、など様々な不調が現れます。

希死念慮:「こんな生活を続けるなら死んだほうがいい」と考えることもあります。

症状はうつ病や不安障害と似ています。 大事なのは環境の変化がおこったかどうかです。

  • 治療 1. 環境調整

ストレスから一時的に離れることを勧めます。 職場が原因であれば休職の診断書を作成することで、回復に必要な状況をつくります。 最短で1ヶ月、平均的には3ヶ月ほどで復職(または転職)を目指すことができます。 正社員で健康保険はいってるなら傷病手当申請書という給料の2/3の支給を受ける書類の作成も行います。

  • 治療2. 薬物療法

抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、漢方など、症状に合わせて調整します。環境調整(休職)のみで改善することもありますが、あまりに心がダメージを負いすぎると、自然な回復に時間がかかったり、「休む自分はダメな人間だ」と逆に追い込んでしまうこともあります。うまく回復できるよう、一時的に薬を使用することがあります。 軽いと漢方や、まず休んで経過を見ることもあります。

  • 治療 3. 心理療法

ある程度症状が回復してきたら、症状がでてしまったきっかけを振り返ります。「何が自分に合わなかったか」「ストレスに対してどのように対処しようとしたか」などゆっくり話し合い、復職や転職にむけて上手く復帰できるよう新たな気づきを手に入れて貰います。ネガティブな考え方の癖がついてしまっていることもあり、認知行動療法などのアプローチを用いることもあります。

どういう方が多い?

適応障害のメインは20代~30前後の忙しく働かれている方が多いです。 厳しめの上司がいて、詰められたりして、人間関係で悩むことが多いです。 ただ50~60代も一定数おられます。もともと能力が高く、仕事経験もあると思いますが、 たまたまひどい上司や同僚などに挟まれ、消耗して受診されるというケースが多くみられます。 転職、配置換えなどで改善する可能性が高いです。

最後に

人が落ち込む原因の多くは人間関係です。 過労もありますが、単純な忙しさは適応できてしまうことが多い印象です。 上司などに相談するだけではなかなか改善しなケースもあると思います。 治療には選択肢がありますので、まずはお近くの精神科にご相談ください。

これらの内容は当院のYoutubeをまとめたものになります。

ご興味がございましたら、動画でもご覧ください。

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【院長 副島正紀】 精神科専門医 精神科指導医 精神保健指定医 認知症診療医 –X

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