摂食障害
摂食障害
摂⾷障害は、⾷事や体重、体型に対するかたよった考えや⾏動が特徴の病気です。
⾷事を制限する「拒⾷症」と、⾷事を⾷べ過ぎてしまう「過⾷症」に分けられますが、無理なダイエットや無茶⾷いなど似た⾏動もみられます。
以下に、摂⾷障害の主な症状、診断、治療、似たような疾患について説明します。
摂⾷障害の治療は、⼼理療法、薬物療法を組み合わせて⾏います。
認知⾏動療法を⽤い、⾷事や体型などに対する偏ったイメージを直します。また、患者様をとりまく環境(仕事、学校、⼈間関係)に様々なストレス要因が隠れていることもあり、カウンセリングにて問題を探っていくこともあります。⾷事の記録などを付け、⾏動を客観視するような取り組みも効果的です。
抗うつ薬、抗精神病薬などを使⽤します。ただし、薬物療法だけで治ることはなく、サポートという位置づけです。
過⾷症(神経性⼤⾷症)に対しては、抗うつ薬のSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が有効です。過⾷や嘔吐の頻度を減少させる効果があります。
拒⾷症(神経性無⾷欲症)に対しては、低⽤量の抗精神病薬が⽤いられることがあります。体重増加の副作⽤を利⽤し、体重増加を促進します。
神経性⼤⾷症と異なり、過⾷後に嘔吐や下剤乱⽤などをしない摂⾷障害です。
体型のこだわりはありません。
うつ状態でも⾷欲は低下しますが、重症のうつ病だと「胃が無くなってしまった」という妄想に進展することがあります(コタール妄想)。その場合、⾷事を拒否するような病的な状態になることがあります。
摂⾷障害は周囲に打ち明けづらく、ひっそりと⼀⼈で悩んでいる⽅がとても多いです。むちゃなダイエットや習慣的な嘔吐は、⾝体へのダメージが⼤きく、さまざまな内科的なリスクがあります。すぐに治る病気ではありませんが、医療機関に相談することが改善のきっかけになりますので、まずはご相談ください。
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